研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-075/96page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


志決定ができる十分な情報が,与えられねばなりません。それにはまず,各教科・科目ごとの,学習のつまずきがどこにあるのか,がガイダンスされねばなりません。また,各テストの結果,学力の成就水準はどこにあるか,あるいは,各習熟度別学級の教育課程の内容,授業の進め方,到達目標,教え方,学習の仕方など,教科担任やホームルーム担任などにより,くわしくガイダンスされるべきでしょう。

4 進路指導は,たんに,どこの大学に入れるかとか,どこの会社に就職できるかという点からだけでなく,生徒の興味や関心を土台とした生涯の生活設計,という点からのガイダンス,つまりキャリア・ガイダンスが必要でしょう。キャリア・ガイダンスについては,さらに後述します。

5 とくに,学習不適応の生徒については,ホームルーム担任を中心に学習カウンセリングが行われることが必要です。この点も後述します。

6 ガイダンスの機会は,合格発表通知,新入生オリエンテーション,入学式父兄会,ホームルーム時のほかにも,説明会などを適宜設けて,資料を準備し一人ひとりに徹底するよう,計画されねばなりません。また,個人面接や集団面接によるカウンセリングも有効でしょう。

27 キャリア・ガイダンスの考え方について知りたいのですが。

 今日の進路指導のあり方について,改善すべきところが多いということは,周知のところですが,その改善策を考えるに当たり,アメリカのキャリア教育運動が,大変参考になると思いますので述べてみます。

(1)進路指導の歴史の概要と現況

 「進路指導」ということばは,従来は「職業指導」といわれていたもので,大正4年に,東京帝国大学の入沢宗寿が著書「現今の教育」に,vocational guidanceを「職業指導」と訳し,わが国に初めて導入しました。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。