研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-083/96page

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 2)生徒の興味・関心・知的好奇心等をよく理解しているか。

 3)賞賛・激励・承認の機会を与えるなどして調和のとれた授業がなされているか。

 4)学習目標を構造的に分析し,下位目標から上位目標に到達できるよう段階的に目標が明示されているか。

 5)学習の結果や進歩の度合いを確認し,状況に応じたフィードバックを行い励ましているか。

 6)学習内容を予告して,生徒が見通しを持って学習できるように配慮しているか。

 7)学校や家庭における学習の仕方について具体的に指導しているか。

 これらのチェックポイントをもとに学習不適応の原因を明らかにし,指導方針を立て,適切な援助指導を行うことが大切になります。

 学習カウンセリングに当たる教師の態度としては,生徒の悩みは,純粋にその生徒自身の問題であり,また感情に関する問題であるので,教師は自分のことのように生徒の気持ちを感じとり援助指導に当たることが大切です。さらに,カウンセリングに当たる教師は,生徒の成長を全面的に信じ,自分の人間観,社会観をしっかりと持たないかぎり,生徒が主体的に生きるための援助指導に当たることはできないと考えます。

 カウンセリングに当たる教師は,1)人間として誠実な態度(自己一致)で, 2)生徒の感情や態度をあるがままに受け入れ(受容), 3)共感的理解を持って,生徒が問題を自分の力で解決できるように導くことが大切です。場合によっては,教科の基礎学力の不足のものには補習を,社会性に乏しく友人ができず学習意欲の減じているものには,特別活動や社会的活動の場を,親の養育態度や教師と生徒の人間関係に問題のある場合には,家庭訪問を積極的に行って,援助指導の内容を強化することが必要です。


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