学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-001/222page

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第1章 教育相談とはどういうことか

1.相談とカウンセリング

「相談」という言葉を国語の辞書で調べると,「(何かを決めるために)話し合うこと」と出ている。

一方,カウンセリング(Counseling)という言葉は,Couniliumというラテン語に由来し,その意味は,「共に考慮する,共に考える,相談する」ということである。現在の用法でも,カウンセル(Counsel)はコンサルテーション(Consultation)と同義で,「助言を求めること,あるいは助言すること」の意味に用いられる。

従って,すこし乱暴な表現をすれば,「カウンセリングとは,助言を求める人に対して助言を与えること」ということができよう。

2.教育相談

学校教育の中では,教育相談(Educational Counseling)という言葉が登場してくる。この教育相談といわれるものは,基本的には,教育に関連して話し合いが行われ,助言を求める者に対して,助言を与える働き(あるいは人間関係)なのである。

しかし,これではあまりにも漠然としているので,もう少し詳しく教育相談とは何かを考えてみることにしよう。

平凡社の心理学事典によれば,

「教育相談とは,個々の子供の教育上の諸問題に関して,本人またはその親教師などに対して,心理学的・社会学的・医学的基礎に基づく相談を行うこと。広義の用法では,教育関係の諸問題についてのあらゆる相談を意味することであり,従って,教師が学級や学校の経営上の諸問題,教育研究法などに関する情報・意見の提供を求める相談をも,その一部として含めることがある」と出ている。

すなわち,教育相談は英語の表現でも明らかなように,教育のことに関連したカウンセリングといってよい。


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