学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-018/222page
○ 検査の実施が容易であること。
・ 実施に臨んで,特別な準備が不要である。
・ 実施上の適切な詳しい指示が明示されている。
・ 実施時間が明示されている。
○ 検査の採点が容易であること。
・ 客観的に採点ができる。
・ よい採点表や採点盤が準備されている。
・ 短時間で採点ができる。
○ 検査結果の解釈が容易であること。
・ 解釈のしかたが指示されている。
・ 解釈の基準の形式が準備されている。
・ 検査結果を適切に記録ができるように準備されている。
○ 検査の手引きが完備していること。
○ 検査項目の内容や記述が一般社会や時代にそぐわないようなものでないこと。
○ 検査対象の年齢の幅や学年について明示されていること。
などである。
教育相談にあたって,心理検査を選ぶ場合においても,以上のことがらを参考にするとともに,次のような点に,待に注意をしたい。
○ 問題のありそうな点にさぐりを入れる場合は,その問題領域に近い検査を選ぶ。
たとえば,異常行動の原因が「知恵おくれ」ではないかと疑診される場合は,個別式知能検査を選ぶようにする。
○ 面接や観察で得た情報を吟味する場合は,その情報にもっとも近い内容を含む検査を選ぶ。
○ 面接や観察で得られなかった情報を補う場合は,逆に得られた情報を除外した検査内容を含むものを選ぶ。
○ 短期間に結論を出さなければならない場合は,「テスト・バッテリー」を使用する。