学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-050/222page

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あまり自分のことや考えを話さないで,「どうずればよいか」と質問してくることがある。この時,相手の期待にこたえようという気持ちが強く出て,質問に答えていては,自己決定を助ける面接にはならない。すすんで話すかわりに,意見を求めたがっていることは,すべてを話すことに不安をいだいているからであって,このような時は,

「私にできることは,あなたが話したことを一緒に考え,考えが発展するように助けることなんですよ」

「では,あなた自身はどう考えているのですか」

などと応じてやればよい。

5) 個人的なことを質問された時

「先生は私の年ごろの時どうでしたか」などと個人的なことについての質問がでることがある。まともにこれに応じていては,本当の面接にはならず,雑談に発展しやすい。

このような時は,

「どうして私の個人的なことを知りたいのですか」

と応対し,自然のうちに,話題からそれてしまっていることに気づかせなければならない。もちろん,相手を責めるのが目的でないから,相手が口ごもったり,動揺したようならば,

「話題が本筋からそれてしまったようですね。さあ,また,話をもとに戻しましょう」

といってやればよい。

6) 期待した反応が返ってこない時

相手から期待した反応が返ってこない時,こちらが不安になり,動揺してしまっては面接にならない。こちらの言葉に相手がうまく反応しなくても,決して動揺しない態度こそ,相手にとって,何よりも大きな心の支えになっていることを忘れてはならない。

4.話に耳を傾ける段階

相手が本論に入り,すすんで訴えを始めたら,その言葉に耳を傾けなければならない。相手の問題がどこにあり,何が解決をさまたげているかがわからな


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