学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-073/222page

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3.問題行動の発見

(1) 問題行動の予測

表4 学校における不適応行動の類型の一例

知能・学業 性格行動A(社会的) 性格行動B(非社会的) 神経症・心身症
・知能の遅れ,優秀す ぎることからくる不適 応。
・学業不振等からくる 不適応。
・社会が迷惑を感じ, 非とする行為。一般に 非行といわれるもの。 ・他人に危害を加えた り迷惑はかけないが, 自分の健康や徳性を害 し健全な発達を妨げる 行為。 ・ノイローゼや心理的 色彩の濃い身体的疾患 など。
1) 精神薄弱 1) 窃盗・強盗 1) 織黙・引っこみ思案 1) 強迫神経症・恐怖症
2) 知能発達遅滞 2) 恐喝 2) 孤立 2) 転換ヒステリー
3) 優秀児(適応を欠く) 3) 殺人・傷害 3) 登校拒否 3) 抑うつ神経症
4) 学業不振 4) 放火 4) なげやりな生活態度 4) チック症
5) 特定の教科の不振 5) 性的非行 5) 家出 5) 夜尿症
6) 注意散漫 6) 乱暴・けんか 6) 自殺 6) 起立性調節障害
7) 学習意欲欠如 7) 家出・放浪 7) 睡眠薬・シンナー・党せい剤乱用 7) 吃音
8) その他 8) 喫煙・飲酒・シンナー 8) その他 8) 爪かみ・指しゃぶり
  9) 怠学   9) 喘息・過呼吸症候群
  10) その他   10) その他

子供の問題行動を早期に発見し,早期に適切な指導をしていくことは,ひとりひとりの個性を伸ばしていくうえからぜひ必要なことである。

そこで,問題行動の発見の手がかりが要求されてくる。

表5 医師の診断と教師の子供の理解

医師(患者の診断) 教師(子供の理解)
1.望診
まず「眼」をみる。顔色表情をみ る。
1.観察
表情,態度,服装,持ち物を観察 する。
2.問診
どこが悪いのか,どんな自覚症状 なのかを問う。
2.面接
身体の具合,悩みなどをきく。子 供に声をかける。


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