学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-136/222page

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(1) 主訴 登校拒否

(2) 対象 高等学校1年女子 M子

(3) 問題の概要

 1) 登校拒否をおこした当時の本人の様子

〈朝の状態〉

  ○制服を着用し,学校に行こうと玄関を出て,自転車に乗る段階になると,脚にけいれん状のふるえがくる。途中まで行っては帰ってきてしまう状態をくり返す。

  ○通学途上の友だちを気にする。

  ○頭痛があり,朝気分が悪い。

〈夜の状態〉

  ○夜寝るとき,情緒が不安定になり,なかなか寝つけないで,母親のそばに寝ると安心して眠れるという。

 2) 原因として考えられること。(母親より)

  ○高校入学後行われた国語・英語のテスト結果を非常に気にしていた。

  ○係分担で,応援団に選出され,このことを気にして泣いていた時,級友から「弱い人」といわれたことをひどく気にしていた。

  ○級友が自分より大人に見え,「友だちに比べて自分は人間的に見て,しっかりしていない」ということをいっていた。

(4) 資料・情報

 1) 生育歴

  ア 出生時は特に問題はなかった。

  イ 乳幼児期には,人見知りする。第1反抗期やいたずらをすることがなかった。また,けんかをすることもなかった。内気な子供で,人前に出たがらなかった。特に父親の来客で男性の場合は恥ずかしがりかくれることが多かった。

  ウ 学校歴は,T県の小学校に入学したが,3年からK市へ転住して,K市の小・中学校を卒業しA高校へ進学する。


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