学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-150/222page

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発生から今日に至るまでの経過について,できるだけ具体的・客観的系統的に究明し,問題を確認する。

4 資料・情報

(1) 事例史(生育歴等)

生育歴を中心にして,問題の発生および経過を考察するうえで,必要不可欠な情報である。

具体的には,本人の出生前の状況,胎児(生)期の状況,出生時の状況,新生児期の状況,乳児期の状況,幼児期一保育所・幼稚園の状況,学齢時一小学校の状況,中・高校時代の状況などにわたって,詳しく記述される必要がある。なお,本人が幼児であるか,児童であるか,中学生であるかなどによって,それぞれの状況への重点のかけ方は異なってくるであろう。

〈例〉

家族,親類でも,初孫だということで期待をかけられて出生した。妊娠中は特にひどいつわりもなく,満期出生。出生時の体重は3150gあり,母乳も豊富で,乳をよく飲んですくすく育った。

たいした病気もせず,他人からは素直でかわいい子という印象を受けている。

幼稚園に入園する際,一時的に登園をいやがったことがある。

(2) 身体的状況

〈例〉

身長150cm,体重41kg。やせ身で青白い顔の表情である。病身のような感じを受ける。

(3) 人柄,性格,行動など

〈例〉

学級の中ではあまり目立たない存在である。人なつっこい反面,頑固で意地っばりのところが見られる。負けん気の強い方である。孤立傾向も強い。

(4) 教育の状況


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