親と教師の教育相談室-004/201page

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4.ゼンソク発作を減らすには
【問い】小児気管支ゼンソクの息子を持つ母親ですが,最近,発作には学校や家庭での人聞関係なども影響するとききました。本当なのでしょうか。

【答え】気管支ゼンソクの原因は複雑ですが,生理的要因,心理的要因,アレルギーとそれらの要因に影響を与える環境や乳幼児期からの養育の仕方などがからみ合った心身機能のひずみに基因する総合医学的な機能失調疾患であるといわれています。従って,それらの要因について検討し,該当する要因を発見して一つ一つ除いていくことが必要です。
そのために,子供の近くにいる人が,客観的な判断に基づく日誌(ゼンソク日誌とでもいったもの)をつけてみられることをおすすめします。
それとともに主治医の先生の指示を受けながら,生理的要因の除去に必要な療法を積極的にとり入れ,実施してみることだと考えます。
何度かの発作に出会った後で,先の日誌を良く検討し,そのなかに,何か発作につながる心理的要因を発見することができれば,積極的にその改善に努力してください。
ゼンソクの子を持つお母さんは知らずしらずのうちにでき愛,過保護の半面,早く丈夫にしなければとあせり,拒否的態度をとるといった,養育態度に矛盾があったりするものです。
一方,子供の方も発作が重くなるほど,おそれなどを感じ,自分から行動することを好まず,自己中心的になり,心配性,かつ生活の変化に過敏といった性格が作られていたりするものです。無力感にとらわれることなく,親子ともゼンソクは絶対治るのだという信念を持って,積極的に心理的要因の発見と改善のための努力を積みかさねてください。


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