親と教師の教育相談室-005/201page

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5.夜尿のくせが直らない子
【問い】恥ずかしい話ですが,わが家の小学5年の子はいまだに夜尿の癖が抜けません。医者から薬をもらっているのですが,その割に効果がないようです。どのようにしたらよいでしょうか。

【答え】医者にかかってもあまり効果がみられないとすると,お子さんには身体的な面よりも心理的な面が強く影響しているのではないかと思います。このような場合に,家庭では次のようなことを守るよう努めてください。
1)トイレの照明を明るくしておく。照明が暗ければ恐怖心が起きます2)下着は毎日洗たくしたものを着させる。これは,夜尿防止の成功,失敗に関係なく実行してください3)シーツはビニールを敷いた上に敷く。シーツは古くてもよいのですから,洗たくした小便臭さのないものを必ず使ってください4)家族みんなが夜尿のことを口にしない5)失敗しても決してとがめない6)成功したときはほめてやり,自信をつけさせる7)水分制限を解除するとともに,排尿をできるだけがまんできるような習慣を日中につけさせる。朝の洗面のときに多めに水を飲ませることが有効です。
このほか,家庭における暗示的療法としては次のような方法があります。
うつらうつらとして名前を呼んでもはっきりしていない時,本人のそばで「寝ていておしっこがしたくなったら,はっきり目を覚ましてお便所に行く。おしっこをしてきたらまたすぐ眠る」という言葉を4,5回ぐらいかけてやると,効果があります。
いずれにしても,夜尿の大部分は心理的な影響で起きるのですから,家族の方は気長に見守ってほしいと思います。


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