親と教師の教育相談室-014/201page

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14.部活動をやめてから体に変調を訴える子
【問い】中学3年の男の子ですが,中体連大会までは勉強と部活動(野球)を両立させ,調和のとれた生活をしてきました。部を引退してからは,自分なりに夜遅くまで勉強しているようですが,思うようにいかず睡眠もよくとれないで悩んでいるようです。どうしたらよいでしょうか。

【答え】中学3年生になると高校入試があるだけに,受験意識過剰になり,精神的に疲労を感じやすくなります。そのためにスランプにおちいり,神経過敏になることから入眠困難などの障害を引き起こすことがあります。これは,まじめできちょうめんな勝ち気な子供に見られる傾向のようです。
お子さんの場合,1)勉強と運動とのバランスのとれた生活から急に勉強一筋の生活に切り替えたための体のリズムの変調2)さらに学力面の自己実現を果たそうとする決意3)家族の期待にこたえようとする責任感などの精神的負担が原因となり,睡眠障害を起こしていると思われます。そこで次のことに心がけてみてはどうでしょうか。1)家族ぐるみで勉強のあせりを感じさせないように配慮する2)適度な運動などでストレスによる不安や悩みを解消させるようにする3)休息は家族とともにし学習に関係のある話題は避け,緊張緩和を図るようにする4)受験勉強の仕方について教師の助言を得るなどに留意して不安な気持ちを除いてやることです。つまり,安眠ができ,勉強の能率をあげるためには,まず情緒的な安定を図ることが第一でしょう。


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