親と教師の教育相談室-019/201page

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18.無気力で活気のない子
【問い】5歳の男の子ですが,何事によらず無気力で,表情に明るさがなく,行動にも活気がありません。幼稚園の先生からよく注意され,親の方が悩んでしまいます。

【答え】朝からあくびをしたり,ボヤッとして無表情でテレビをみていたり,戸外での遊びを好まず,室内でゴロゴロしている無気力な幼児が増えてきております。
この子供たちに共通することは1)過敏な性格で必要以上に気をつかい過ぎる2)夜遅くまで起きており,朝寝坊であるが寝不足の状態にある3)戸外での遊びを嫌い,室内での遊びが多く運動不足である4)器質的な障害を親が気づいていない5)甘やかされて育てられたか,逆にきびしく育てられ,正しいしつけがなされていない―などの問題を指摘することができます。「無気力な子供」の問題は,身体,心,家庭環境などの面から総合的に考えてみる必要があります。まず,視力,聴力障害,慢性鼻炎,アデノイド肥大などの異状がないか確認する必要があります。これらの異状は,刺激に対する反応を鈍らせたり,睡眠障害から無気力な状態をつくります。また,親が必要以上に子供の行動を先取りして手をかけ過ぎたり,心配のあまり非難や叱責(しっせき)が多くなると,子供は行動に自信をなくし,ますますその傾向を強める結果になります。子供の生活リズムを整え,家庭での役割を与え,ほめながら自信をつけさせて下さい。そして,親子で身体を動かす戸外での運動を積極的にとり入れてみてはいかがでしょうか。


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