親と教師の教育相談室-020/201page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

19.社会性に乏しい子
【問い】3歳の息子ですが,友だちになじみません。家では一人で雑誌やカタログを見て遊んでいます。また,一度着た服は汚れてもぬごうとしません。自閉症ではないでしょうか。

【答え】まず申しあげたいことは「自閉症」といわれることは,まわりの人々と感情的なつながりが乏しく,話しかけられたり働きかけられても,それに反応しない。つまり,あたかも自分一人の世界にいるかのように,まわりの人たちとの交流が閉ざされていることをいいます。
「友だちに会うと逃げようとする」ことは,人見知りしていることでしょうし,また気にいったものはいつまでも着ていたいというのは,ぬいぐるみがないとベッドに入らないのと同じような心理です。ですから,これらの症状で「自閉症」と疑うことは出来ないと思います。むしろ内閉的といった方が,よいかも知れません。お子さんの場合は「友だちと遊べない」「ものに執着する」型としてみてよいのではないでしょうか。
お子さんは1)社会性が少しおくれている2)性格的にちょっと偏りがある(凝り症)等ということをふまえ,お母さんがお子さんと一緒になって戸外で遊ぶ時間を多くすることです。また同年配の子どものいる家庭を訪問して自然に交わる機会を与えることも大事でしょう。
こうするとしらず知らずのうちに他人との協調性が養われてくると思います。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。