親と教師の教育相談室-023/201page

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22.うるさく質問をする子
【問い】4歳になる男の子ですが,最近うるさいぐらい「どうして」とか,「それから」とか質問をしてきます。大人からみると,とりとめのないものが多く,答えるのにも困るものもあります。どの程度答えてやればよいものか教えてください。

【答え】子供が盛んに質問する年ごろは1歳半から2歳ごろと,4歳から5歳ごろだといわれております。この時期の質問は,幼児にとって興味や関心の対象が拡大していくとともに,頭脳の働きが伸びていくために大切なことなのです。同じようにしつこく質問を繰り返すといっても,この2つの時期にみられる質問の内容や質には大きな違いがあります。第1の時期のものは言葉を覚えるためのものであり,第2の時期のものは子供自身の頭脳の働きが急速に進み,見るもの,聞くもののすべてに興味や関心があり,知ろうとして「何」「なぜ」「どうして」「それから」というように質問が繰り返されていくものです。たしかに大人からみればとりとめのないようなものがあったとしてもお子さんにとっては新鮮な感覚で目にふれ,耳にしたものが質問の対象であるはずですから親としてはいやがらずに応じてやりたいものです。その際心がけるべきことは,1)第1の時期の質問には,覚えようとすることばに対応する現物を目に触れさせながら正しく教えてやるべきです2)第2の時期の質問は科学的正確さをというよりは,子供が納得できる範囲で正しく教えること。自分の疑問を自分で解決するために質問を受けて親が問い返してみるやり方,自分から進んで調べさせてみる…など子供の成長に応じた対処のしかたを考えられてはいかがですか。要は,いつでも親が答えてやるということよりも質問を大事に取り扱ってやるという態度を示すことです。


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