親と教師の教育相談室-024/201page

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23.お医者さんごっこをする子
【問い】6歳になる男児ですが,近所の同年齢の女の子とお医者さんごっこをしたり,自分の性器をさわっていることがよくあります。しかってみましたがなおりません。夫に相談しても,そのうちになおるからと真剣に考えてくれません。本当になおるのでしょうか。

【答え】性的な遊びや,性に結びついた問題の場合,大人はすぐに自分の感じ方をそのまま子どもに投影して考えたり,必要以上に過敏になり神経をつかうものです。それだけにやめさせようとあせり,しかったり,たたいたりしがちです。息子さんの年齢は,性的発達段階からみると,男児も女児も性器の違いに気づいたり,興味を示す時期なのです。また,一般に性的遊びに興味をもつ子どもは
1)甘やかされ,身体の接触による愛ぶを多く受けたか,その逆にあまり相手にされないで育った場合
2)母親が性的問題に潔癖で,やかましく禁止したり,しかったりすることが多い場合
3)異性の同胞がいないため男女の性差に気づき興味をもつ場合
4)神経質・依存的で社会性に乏しく同性の子との外遊びを好まない…などの子どもに多くみられるようです。
息子さんの場合ですが,父親の「そのうちになおる」という考え方,母親の厳しくしかるという態度を反省してみてはいかがですか。大げさに扱うことは,かえって,そのことに対する関心を高め,注意をそこに固着させることにもなりますので,まず
1)母と子の関係から父,母と子の関係をつくる2)できるだけ,戸外の遊びに連れ出すようにする3)性器をさわることに対して厳しくしかることをやめ「ばいきんが入って痛くなるからやめましょう」とやわらかく禁止する4)動物などを飼育させ,その世話に責任をもたせる…など考えてみてはいかがでしょうか。


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