親と教師の教育相談室-031/201page

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30.幼児のどもりの取り扱いについて―1)―
【問い】4歳の男の子の母親ですが,子供がこのごろどもりのような話し方をするので,とても心配です。家庭でどのように取り扱ったらよいのか教えて下さい。

【答え】幼児にとっては,母親とのかかわりの中で学ぶことが最も多いのです。母親は子供の話し方に対する正しい態度を身につける必要があります。まず母親は,子供の心を上手に受け入れながら,楽しそうな聞き手になることです。「子供は自分から進んで話す」行動が,次々と引き出されます。もちろん,同時にどもりもあらわれます。こんな自然の会話のなかで,子供は母親のことばを聞きながら,次第に未熟な話し方を改めていくことになります。その時に母親が注意することを6つにまとめてみますと,
(1)子供が話している途中でさえぎらない,どもるたびに口をはさまれると母親に話そうとする意欲を失ってしまいます。
(2)どもっても手助けしたり教えたりしないで,そのことばがでるまで気長にまつことが大切です。
(3)上手な話し方を教えないことです。話し方はその場の心の状態に応じて自然にあらわれるところに正しい姿があります。
(4)どもっても笑ったり,批判したり,拒否したり,指摘したりしないで,どもりを心から受け入れることです。
(5)話し方をせかさないことです。
(6)疲労時や興奮時には無理な発語を強いないことです。


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