親と教師の教育相談室-033/201page

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32.落ち着きのない子
【問い】小学3年生の男の子です。学校から帰ると,カバンを机に置きっ放しにしてすぐ外に出かけます。自転車に5分ぐらい乗っていたかと思うと,ボール遊びや砂遊びをしたりします。テレビの音がすると,勉強していてもすぐとんできます。一つのことに熱中できず,落ち着きがありません。こんな子はどんな点に気をつければよいでしょうか。

【答え】体に異常がありませんでしたら「落ち着きのなさ」は,1つは忙しい家庭環境から,2つには子どもに対する親の態度からでてきます。ご質問からしますと2つめの親の態度からきているように思えます。この原因には次の3つがあります。
1)子どものやること,なすことに細かく注意するようなしつけをした2)子どもの言いなりに甘やして育てた3)子どものやっていることを無視して育ててきた等です。お母さんは,この3つのなかでどれにあたるかをよく反省し,このような態度を改めていくことが大切です。
具体的には,まず規則正しい生活を習慣づけること。何時に起きる,ふとんをたたむ,顔を洗う,宿題は帰ったらすぐやらせるなどです。第2にやり始めたことは必ずやり通させること。家庭内でなにかの仕事を受け持たせてどんなに忙しくても毎日続けさせることです。第3に机の周りをいつも整理させること。
以上のようなことを子どもとよく話し合って約束し,実行していくことです。1週間ごとに子どもと反省し,少しでも向上したなら大いにほめてあげ,たえず励ましていくことが大切だと思います。
子どもはもともと落ち着きがないものです。しかし,これこそが子どもにとって成長の原動力となっているのです。このような点をよく理解したうえ,温かい目と心で育ててほしいと思います。


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