親と教師の教育相談室-057/201page

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56.サ行発音に幼児音の残る子の指導
【問い】来年,小学校に入学する男の子ですが,友だちから「赤ちゃんことば」とか,「何を言っているのかよくわからない」などと言われるのでいやがっています。特に,「うさぎ」のことを「ウシャギ」というように,サ行のことばがわからないようですが,どうしたらよいでしょうか。

【答え】「うさぎ」を「ウシャギ」と発音するのは,幼児音といいますがお子さんはそれが著しいのかもしれません。しかし,歯列がわるかったり,舌の下のすじが強すぎたりして発音が正しくできないこともあります。一度,専門医に診察してもらってはいかがでしょうか。
また「サ行者」のほかにも正しい発音の仕方が身についていないことも考えられますので,その時は小学校のことばの教室か専門機関でご相談をすることをおすすめします。ここでは,お母さんが幼児音を直す場合に注意することを述べることにします。
1)まず発音の注意はやめて,楽しい会話をたくさんする。
2)正しい発音ができたときにはほめて,さらに強化する。
3)うがいや,吹くことなどの行動を遊びの中に取り入れる。
4)お母さんをはじめ家族が正しい発音で話すように,ことばの環境を考えたり,絵本などを見せて繰り返しゆっくり読む練習をさせる。
幼児語を直すには,先を急がず根気よく続けることが大切です。
話をすることをいやがらないように励まして下さい。


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