親と教師の教育相談室-065/201page

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64.父親との対話をふやすには
【問い】中3の息子ですが,このごろ父親と話しをしなくなりました。進路決定の時期もせまり,父親との話し合いがないと困ってしまいます。どうしたらよいでしょうか。

【答え】父親であれ,母親であれ子どもが親と口をきかないのは,反抗の一種と考えられます。父親と口をきかなくなる理由としては1)父親の強いしめつけやしっ責へのふてくされ2)父親の干渉が強く,自主的な活動が圧迫されることへの反発3)父親の生活のしかたが是認できないことへの不満…など。お宅のお子さんは,上のどれにあたるかじっくり考えてみてはいかがでしょうか。
いずれの場合にせよ口をきかせようとして「なぜ話さないの」「何が不満なの」とムリにしゃべらせようとするのは,よい結果が得られません。それよりは父親からの圧力から解放し,緊張感をやわらげることが先決かと思われます。それには父親の子どもに接する態度を改善することが大事です。
具体的には権威的なしめつけや干渉をやめ,友人のような立場で接することが大切です。ときには子どもの中に溶け込んで一緒に遊び,考え,一緒に仕事をしようとする触れ合いの時間を多くもつことも重要です。
このような環境が出来あがれば,子どもは父親の愛情の深さに気づき,さらには安心して近づける気安さから,父親に親近感や信頼感をおぼえてくるでしょう。こうすれば子どもの緊張感や反抗的な態度も次第にうすれてくると思います。このようなあたたかなふん囲気の中には,必ず父親と子どもの間にほのぼのとした会話が生まれてくるはずです。


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