親と教師の教育相談室-073/201page

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72.ひんぱんに電話がくる娘への接し方
【問い】高校1年の娘です。最近,娘にかかる電話が多くなり,時には電話を待っている様子です。非行化の兆候として電話のことが出ていたので心配になります。親としてどのように考えたらよいでしょうか。

【答え】年ごろの娘を持つ親として,娘にかかる電話が気になるのはごく自然なことであり,必要なことです。かかってくる電話がすべて不健全なものとは限りません。
学校生活に関する連絡,また友達づき合いのなかで友情を深めるものもあります。
しかし,電話での話は電話の相手が見えないこと,話の内容を直接聴くことができないことなどから気にかかるものです。そこで,だれから,どのようなことで電話があったのか,親に気軽に話せる習慣を身につけさせることがまず大切になります。
そのためには日常生活を通して好ましい親と子の関係がつくられていることが望まれます。親として子供を理解しようとする姿勢や態度を常に持ち,情緒的なつながりを深める努力が必要です。具体的には家族で「電話をかけるときの常識」について話し合うのも1つの方法と思います。特に注意をしなければならないのは非行化との関係。非行化の場合は,単に電話がひんぱんにかかるだけでなく,そのことと合わせていろいろな変化が表れます。例えば,電話の相手が変名で,電話がかかるといろいろな用事にかこつけて外出する,金遣いがあらくなる,親と顔を合わせるのを避けるようになる,言葉遣いが変わる…などの変化がいくつか重なって表れるときは非行化が進んだ状態です。
このことから日常生活における良い意味の観察を十分になさればご心配はないと思います。


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