親と教師の教育相談室-078/201page

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76.家庭での敬語のしつけは
【問い】4歳の娘が,最近簡単な敬語を使って話をするようになりました。家庭での敬語のしつけ方についてお教えください。

【答え】敬語は言語生活上,大切なものです。次に,家庭での敬語のしつけ方について,その要点を述べてみましょう。
1.国語審議会が「これからの敬語は,各人の基本的人格を尊重する相互尊敬の上に立たなければならない」(これからの敬語)と言っているように,敬語は,家庭にあっても,お互いの人格の尊重に基づいた温かい敬意によるものでありたいものです。
2.敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つがありますが,これらを時,場所,場面に応じて適切な使い分けをさせる。
3.子供の言葉は,4〜5歳ごろから語いも増え複雑化してきます。家庭でもこの時期から敬語のしつけを始めるとよいでしょう。
4.「あいさつ語」は単純で日常的によく使われ,しかも将来は「応対」の言葉に発展していくので敬語のしつけは「あいさつ語」から始めるのがよいでしょう。
5.「お変わりいらっしゃいませんか」「乗車してお待ちいたしてください」「先生が生徒に申されました」など,敬語使用上よく誤りやすい例がいくつかあります。子供の言語遣いについて,そのような点にふだんから気をつけていて,誤りがあればその都度正してやりましょう。
6.「おトイレ」などの過剰敬語はなるべく控え,平明簡素な敬語を使うようにさせましょう。
7.子供の言語の発達は,大人の模倣に負うところが大きいのです。敬語のしつけにおいても,ふだんから家族が正しい敬語を使うよう心がけることが何よりも大切なことだと思います。


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