親と教師の教育相談室-081/201page

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79.マンガ好きな子
【問い】4年生の男の子ですが,マンガばかり読み,他の本を読もうとしないので困っています。今のうちに読書の習慣をっけさせたいのですが,どうしたらよいでしょうか。

【答え】4年生と言いますと,読書の一般的な発達段階からみて多読の時期でもあり,読書の幅を広げてやる大事な時期といえます。まず,マンガ以外の図書に興味をもたせる工夫が必要かと思われます。興味は,物と心を結びつけるはたらきですから,読書年齢に応じた,しかも本人が興味をもっているスポーツ物語,伝記などからはいってみてはどうでしょうか。
9歳,10歳の子どもにとって,マンガが主食であっては,美しいものに感動する心や,物事を深く考えたり,文章を読んで豊かな想像の世界に遊ぶ楽しさを味わうことができません。
そこで,つぎに主食となる読書の習慣を身につけさせるために,お子さんが,今一番興味や関心を寄せている読み物のなかから比較的やさしいものを選びおかあさんがまず読んでみてください。そして「こんなおもしろい本があったわよ」とすすめるのです。
お子さんが振り向いたら,そこでいっしょに読んでやるのです。一区切りでいいのです。そして,ひとこと「マンガもおもしろいけど,こんな本にも,おもしろいのがあるのね。おかあさんは,○○ちゃんは,マンガしか読めない子だとあきらめかけていたのよ。結構本も読めることがわかって,おかあさんは,うれしい計算違いをしていたんだね」といってみてください。
そのうちきっと,マンガが副食になる読書の習慣が身についてくるでしょう。
さりげないおかあさんの意図的な援助が,読書習慣のきっかけをつくることでしょう。


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