親と教師の教育相談室-092/201page

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90.子ども部屋の上手な使わせ方
【問い】子ども専用の部屋をつくってやりました。上手に使わせたいと思います。親としてどんなことに注意したらよいでしょうか。

【答え】子ども部屋は本来,子どもに任せて自由に使わせることが望ましいわけです。しかし部屋を与える動機は,家庭にあって自分に集中できる時間と場を特設してやることで,これによって生活の充実感や満足感を味わわせ,よりよい成長をさせたいという親の切なる願いの現れでもあります。そのねらいにそった使い方を考えることが大切で,使い方について計画や抱負を持たせることが必要です。
この場合,ともすると親の考えが先走りして規制めいた設営となることがありますが,これは初めて経験する所有感が損われ,イメージの減退につながることもあります。子どもの考えを生かして,それを援助する姿勢が必要でしょう。子どもは自覚と誇り,また責任と創意ある使い方をすることが期待できると思います。強制よりは同意に導く助言を。禁止よりは共感に至る約束ごとを…という方向で接することが大事です。
部屋の調度品は一度に買いそろえてやるより,そのつど,目的に応じた充足をはかってやるような工夫も必要です。感激を持続するでしょう。また自分の部屋だからといって家族の出入りを拒否する考えは健康なものとはいえません。そのようなことのないよう,はじめにはっきりと約束することです。

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