親と教師の教育相談室-100/201page

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98.教科の好き,きらいをなおすには
【問い】小学校4年生ですが,どうも理科を好みません。小さいときは植物を採集したり,こん虫を集めたりしていたのに最近はそれもしません。なぜでしょう。また,どうずればよいでしょうか。

【答え】教科の好ききらいは,小さなことが原因になっている例が多いようです。なぜ好きでないのかは,お子さんとよく話し合ってみてください。(詰問する形でなく)
理科がきらいだという子どもでも,よく話してみると理科のすべてがきらいということではなく,ある領域は好きでないが,きらいでもないという例が多いことです。そのきらいでない部分を伸ばすようにすることが大切でしょう。
「これは好き」と意識することはプラスになりますが「これはきらい」と意識させることはマイナスです。子どもは意外と先入観が強く,実際は少々興味を感じてきても,きらいだと決めてかかる場合もあります。周囲の人が「あなたは理科がきらいだから」ということは,子ども自身に「私はきらいなんだ」と意識させ,暗示をかけることにもなります。これは避けねばなりません。
子どもは本来,好奇心が強く,自然の事物・現象などを見て「それは何」「どうしてこうなるの」といった疑問を次々に発するものです。「うるさいわネ」とか「そんなこと当り前でしょう」などと相手にされなければ,興味を失ってしまうのも当然です。もちろん何もかも教えることは不可能ですし,決して望ましいこととはいえません。大切なことは,一緒に考えてみようという態度ではないでしょうか。

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