親と教師の教育相談室-101/201page

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99.「宿題」と「課題」の違いは
【問い】転校してきた子どもの学校では,宿題のことを課題といっていますが「宿題」と「課題」は,どうちがうのでしょうか。

【答え】国語辞典でひいてみますと,宿題と課題も同じような意味に使われています。しかし,学校で課題というときには,宿題と区別して使っているのが普通です。
課題のなかでも予習的課題や学習課題と区別して使うこともありますし,両方を含めて使うこともありますので,ここでは,両方を含めた考え方で,簡単にその違いを述べてみます。
宿題は,子どもの意志に関係なく,一方的に出されるもので,課題は,子ども自身が「この問題を解決しなければならない」と思った問題ということができます。宿題は,子どもの意志に関係なく,与えられるもので,受動的であり,課題は,自分からやるもので,能動的,主体的であるといえるでしょう。
課題を授業に取り入れている学校では,子どもの意志,意欲,自主性を大切にして授業を行っております。
宿題を出している学校の授業は,先生が教えこむ形になっているのが多くみられ,子どもの学習は,受動的です。これに対して,課題をもとに学習を進めていく考え方の学校の授業は,先生や友達といっしょに協力して課題を解決していき能動的,主体的です。したがって,授業は子どもが生き生きしており活発で,一人一人が意欲的に学習に取り組みます。
課題を家庭でするときは,宿題のように完全正答でなくともよく,自分で知っていることをもとにして考えたり,教科によっては調べたりして自分でできるところまでやればよいわけです。それをもとにして,学級全体で課題を解決することになりますので,答えを教えるよりは,見守ってあげるのがよいでしょう。

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