親と教師の教育相談室-102/201page
100.夏休みの自由研究のさせ方
【問い】ことしもあと1ヵ月で夏休みになります。私は小学生2人の母親ですが,夏休みにはふだんできない理科の自由研究をさせたいと思います。なにをどのようにさせたらよいか,考える手がかりを教えてください。
【答え】夏休みのように時間的ゆとりがあるとき,ふだんやりたくてもできなかったことを,じっくりとやらせてみることはいいことです。身近なことから課題を見つけて自分で計画を立て,自分の頭と手足を使って解決したり,まとめたりすることは子供自身にとってなにものにも代えがたいすばらしい体験であり,本当の”学習”といえましょう。
さて,理科の自由研究でなにをやるかですが,子供自身が日ごろの経験や学習のなかで疑問に思っていることがあれば問題はありません。それがとくにない場合は,これまでの理科の学習をふりかえらせて疑問だったことを話し合ってみるとか,教科書のなかの「けんきゅう」を参考にすること。また授業でやった実験や観察を他の材料でやってみたり,もっと突っ込んで調べてみたりするなど理科の学習からさらに発展させてみることが考えられます。あくまで小学生らしく,身近なことから課題を見つけさせることが大切です。
課題の案ができたら子供が直接でもいいですし,またPTAの集まりのとき,お母さんからでもいいですから担任の先生(または理科専任の先生)に課題はこれでいいか,方法はどうしたらよいか…など相談されてみてはどうでしょうか。
最後に,研究するのは子供さん自身です。親は研究の条件を整えてやったり,助言したり,また陰の力となって子供自身が「わたしがやった」といえるものにしたいものです。