親と教師の教育相談室-130/201page

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128.虫に興味をしめす子
【問い】長男(小2)ですが,虫に興味を持ち,部屋やおフロにまで持ち込んで遊んでいます。こうしたことでも理科の学習に役立つことなのでしょうか。

【答え】小学校低学年の理科学習のねらいの1つに,身近な動物を見たり探したり,育てたりしながら動物に親しむ楽しさを味わわせ,その過程で動物の食べ物,体の形,働きなどの特徴に気づかせる…ということがあげられています。ですから虫と仲よく遊ぶということが,実は大変重要な学習の下地となってくるわけです。
さらに理科学習だけでなく,豊かな情操や感受性の育成にもつながりますから,あたたかく遊びを見守ってやりたいものだと思います。ただ,しつけや生命の尊重という面からは,ところかまわず遊ぶということでも困ります。虫と遊ぶよい場所を教えてやることです。
おとなは学習とか成績に結びつけて,教科書に載っているような動物の観察とか飼育方法ということを,すぐ口に出したくなるものです。だが,必要以上に口出しすると逆に虫ぎらい,ひいては理科ぎらいの子どもに追いやってしまうことにもなりかねません。はじめは子どものやりたいようにやらせることが,大切だと思います。
おとなの目には単純な虫との遊びにしか映らなくとも,子どもはその中で驚きや発見をし,次第に観察力を鋭くしていくものです。このような遊びから虫の絵や日記を書かせたり,好きな動物に関する本を読ませることも大切。遊びだけに終わらせず,広く発展した学習へと誘い出してやることも,家庭教育の1つだと思われます。

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