親と教師の教育相談室-134/201page

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132.とける物の観察のしかた
【問い】小学校2年生の娘が先日「学校で物が水にとける学習をしたので,家にある物で水や湯にとけるようすを観察したい」と言いだしました。どのような方法で,どの程度の観察学習をさせたらよいものでしょうか教えていただきたいのです。

【答え】学校で学習したことを発展させて家庭でもやってみたいという娘さんの熱心さには感心させられます。
1年生のときは,自然にある植物の中に含まれる汁を取り出して遊ぶことが中心ですから,物を溶かして実際に溶液をつくるのは2年生からなのです。2年生では,溶ける物(溶質)と溶かす水(溶媒)のかわる様子や,水の温かさによって溶ける速さに違いのあることを観察すればよいのです。つまり,物を水や湯の中に入れると溶けて見えなくなったり,全体に色づいたりすることなどその変わり方に注意して観察させることが必要なのです。ですから素材としては,子供の身近にあり,親しみやすく危険のない物で,溶けていく様子や溶けたあとの様子がとらえやすく,子供が試したり確かめたりできる物がよいといわれています。実際の素材としては,氷,砂糖,角砂糖,ザラメ糖などが一番よいといわれていますし,着色したものにはミルク成分のはいっていないあめ玉(着色が濃いほどよい)などがよいとされます。特別の実験などといわないで紅茶の中に角砂糖をいれさせて溶ける様子を観察させてみたらいかがでしょう。湯の中にいれた角砂糖は空気がどんどん水面に向かって上がっていくし,少したつとくずれかけてくるのがよく観察されます。一方,水をいれたコップに角砂糖をいれてとける様子をくらべていますと溶ける速さのちがいなどにまで気づかせることができるのではないかと思いますがいかがでしょうか。

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