親と教師の教育相談室-135/201page

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133.冬の自然観察のさせ方
【問い】冬の間に,子どもといっしょに行える自然の観察事項を例示してください。

【答え】冬という季節を逃がしたらできなくなってしまうことがたくさんあります。この機会に,ぜひ,折に触れ,また長期の休みなどに積極的に取り組んでみることはとても有益なことです。たとえば,(1)冬の空の観察=夏,秋の空とは趣を異にし,冬の空は豪華けんらんたる装いを見せてくれます。その装いを,まず実際に見てみます。しかし,主な星の名称ぐらいはわからなくては興味が長続きしませんので,次のような方法で観察します。1)オリオン座を見つける。明るい星が多く,よくバランスがとれていますのですぐ見つかります2)星の色の違いを見たりして星の名称を覚える。そして,星座板などを手がかりにしてそのまわりの星の名称を調べてみる。このような過程でいろいろな疑問や発見が生まれてくるはずです(2)昆虫の越冬=子どもたちは昆虫の越冬について意外に正しくは知っていません。多くは死に絶え,春に卵からかえるものだと思っています。ところが冬でも日だまりにハエなどが出現したりして驚くことがあります。ほとんどの昆虫は1)草むらの中2)家の中やそのまわり3)庭や畑の樹木4)土の中などで,卵や幼虫,成虫の姿で越冬しますが,それらの様子を調べてみます(3)氷の観察=氷は冷蔵庫で作るものときめこんでいる子どもたちにとって目の前で水が凍っていく様子を大規模に観察できるまたとないチャンスです。
以上は,ほんの1例ですが,自然に触れる機会の少ない,季節感の薄らいできている子どもたちに,自然に対する驚きや畏敬の念を与えるよい機会でもあります。かぜをひいたり,けがをしたりしないよう注意して,試みてください。

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