親と教師の教育相談室-140/201page

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138.理科学習での継続観察の方法は
【問い】小学5年生の子供にひとつの継続観察をさせて研究をまとめさせたいと考えています。そうすることによって理科に対する興味と関心を高めさせ,意欲的にとりくむ態度を育てたいと思います。どんな点に注意して継続観察をさせたらよいでしょうか。

【答え】大へん結構なお考えだと思います。科学的な見方,考え方を育てることによって,理科に対する興味や関心を持たせることは最も重要なこととされていることです。
飼育・栽培や気象・天体の観測などにおいて,時間に伴う変化をとらえさせようとする場合,どうしても継続して観察させなければなりません。継続観察だからといって,必ずしも毎日連続して観察させなければならないというものではなく,明らかにしようとする変化の内容によって,観察を続ける期間や回数,あるいは観察と観測の間隔などが考えられるものなのです。
そのためには1)観察する内容について興味・関心を高める手だてをくふうすること2)むりのない計画をたてさせること。つまり,観察の時間や間隔・時刻などを明示して変化がはっきりつかめるように計画すること3)子どもの実態に応じて観察の期間があまり長くならないように注意すること4)子どもの興味と関心が長続きできるような手だてをくふうすること5)効果的な観察のしかた(方法・尺度記録など)をくみたててやること。以上のような点に留意すれば効果的な継続観察ができると思います。
継続観察の内容については,変化のようすが掌握しやすいもの,観察結果の記録が具体的にとれてまとめられるもの,結果の考察や比較が具体的にできるものなどが考えられます。どの内容にするかの選択が成功のカギとなります。

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