親と教師の教育相談室-144/201page

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142.「生物ごよみ」とその使用法
【問い】生物ごよみとはどんなものですか。どんなことに使われているのでしょうか。

【答え】四季の変化のなかで,その季節の目安になる動物をえらび,季節による活動や状態の変化をもとにして作ったものが動物ごよみです。植物も開花,紅葉の時期は地域で毎年だいたい同じです。これをもとにして作ったのが植物ごよみです。動物ごよみと植物ごよみを一緒にして,生物ごよみともいいます。
気象庁では各地の気象台や,測候所からの報告をまとめていますが,報告は気象庁で決めたもので,種類はどこにも分布し,見わけがすぐつくものをえらんでいます。
新聞で見かけたこともあると思いますが,サクラ(日本で1番多いソメイヨシノがえらばれました)の開花日とか,秋の紅葉前線の動きなどはその例です。開花日とは,ふつう枝に5,6輪咲いた日,紅葉日(黄葉日)とは大部分の葉が色づき,緑の葉がほとんど見られなくなった日を目安にしています。
動物では,ツバメ,ガン,カモなどの渡り鳥が渡ってきた日,帰っていった日,ウグイス,モズなどがはじめて鳴いた日,トンボ,モンシロチョウ,コオロギなどがあらわれた日などを調べています。
このような調査で生物の活動する気候が大体決まっていることがわかり,各地の平均気温も調べられているので,生物ごよみから気候の変化がわかってきます。
四季の変化は大体決まっていますが,年によって少しずつちがいます。虫たちの動きや開花などに合わせ,種まき,育苗など自然条件にあった仕事をすすめることもできます。あなたのすんでいる地域で,友達とも協力して生物ごよみを作ってみましょう。

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