親と教師の教育相談室-146/201page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

144.正しく歌わせるには
【問い】小学校2年の男児ですが,他の子よりも低音で一本調子に歌います。音痴ではないかと心配です。正しく歌わせるにはどうしたら良いか,良い方法を教えてください。

【答え】正しく歌えないのは,次のような肉体的条件や精神的な場合がほとんどですから,治るといわれています。
児童の大多数は高い声の方が出やすいのですが,まれに低音域が出やすかったり,他の子よりも声の出る幅が狭い子がおり,それらの児童は,音を正しく聞きとっても,自分に出せない高さだと思うと,都合の良い高さに変えて歌ってしまいます。これらの児童には,音域を広げるためにも,家庭音楽会などを催して積極的に歌える場を与え,家族全員で応援するのも効果的です。その際「正しく歌え」などといってこわがらせたり,迷惑そうな態度は慎んで,コンプレックスをいだかせぬよう,注意したいものです。
また,せっかちな性格で,音をよく聞かない児童にも,音をはずす場合が多いようです。その場合にも,次のような方法をとると効果的です。
1)お互いの口が見えるように向かい合い,お子さんの一番好きな歌を,歌いやすい高さで一緒に歌います。
2)はじめにお母さんが短い部分を区切って歌ってあげます。そのとき,じっくりと聞きとらせ,お母さんと同じ高さが出せるよう,くり返し歌わせます。正しく歌えなくても絶対にしからず,根気よくくり返しましょう。
3)上手に歌えたらほめましょう。そして次の区切りの良いところまで進みます。
4)少し上手になったら,お子さんの好みよりもやや高い音域で歌い,声の幅を徐々に広げさせていきます。練習時間は5,6分で結構です。めんどうがらずに,愛情こめてお相手をしてあげてください。

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。