親と教師の教育相談室-147/201page

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145.楽器の好きな子にするには
【問い】オルガンを好きにさせたい,小学校4年の男児です。歌はよく歌うのですが,オルガンや笛はきらいで,音楽のある日は学校を休みたがります。好きにさせる良い勉強方法を教えてください。

【答え】楽器を演奏するということは,総合的な知識,技能が必要で,ひとつでも理解できない個所があれば,つまずいて,ついにはきらいになってしまいます。どんなところがつまずきやすいか,次にあげてみますので,そのなかのいくつかを重点的に練習させてみてはいかがでしょう。
1)鍵盤と音階との関連―ハ長調のドレミファが,ずらりと並んだ鍵盤のどこかをしっかりと覚えさせます。それには,ドからシまでの鍵盤あてクイズをやらせるのも良い方法です。楽器がむずかしいという児童の大半は,この鍵盤とドレミファがスムーズに結びつかないからです。
2)5線と音高との関係―5線のところに書いてある同じような白,または黒の音符を,ドとかレとか,フリガナもなしに読むことは大変なことですから,5線のどの場所にあるときは何と読むかを,ハ長調の楽譜で反復練習させてください。読めるようになったら高さもつけて歌わせます。
3)音符と長さとメロディー=音符を見て,どういうリズムであるか判断し,演奏することもむずかしいことです。
例えば,は3:1:2:2の長さの割合としてとらえられるのではなしに,ターンタタンタンとリズミカルに感じられてこそ,はじめて生きた楽しい音楽として指先に表れるのです。つまり,リズムを,頭ではなしに体で感じられるように,いろいろな機会をとらえて練習させてください。と同時に,楽しい曲をレコードなどで聴かせ,ぼくも弾いてみたいという意欲をおこさせることも,大切なことだと思います。

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