親と教師の教育相談室-149/201page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

147.子供の工作についての考え方
【問い】小5の男児。工作が好きで良い傾向だと思います。しかし,現在はプラモデルだけなので,どんなものかと思っています。子どもの工作について考えをお聞かせください。

【答え】最近,模型店に行ってみると,商品の大半がプラモデルであるのに驚かされます。以前も飛行機や機関車,ラジオなどのセットはありました。歯車,プーリー,ねじなどの部品や材料が数多く並んでおり,なにか作りたいものがあると,自分の計画に合わせて身近な材料を集め,作ることが多かったようです。
プラモデルも大物になると細かな部分を切り取ったり,接着するのにねばり強さと,相当な技術が必要となります。しかし,プラモデルは設計どおりに切ったり,接着して色を塗れば,上手下手はあってもとにかく出来上がり,そこには創意工夫の余地はありません。
なにか作ってみたいという気になっても,最初から高度なものは無理でしょうから,最初は手軽に作れるプラモデルなどのセットものが良いでしょう。しかし,ある時期がきたら身近に材料を見つけ,足りないものは金物店,模型店などで探し,自分の頭と腕で作るよう仕向けたいものです。そうして出来たものが,たとえ簡単なものでも,また少々お粗末でも,そこに創意工夫の芽がもえ出るのではないでしょうか。
振り返ってみると大人自身が,出来合いものやインスタント商品を好んで用い,自分で作るということが少なくなっているように思います。親がなにかを工夫しながら作っているようすを見ているうちに,子どもも「なにか作ってみようか」という気持ちになるのではないでしょうか。

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。