親と教師の教育相談室-174/201page

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171.わがままなグループの指導は
【問い】受け持ちの学級にわがままな行動をするグループがあり,学級づくりに悩んでいます。

【答え】問題となるグループの行動はどの程度かわかりませんが,学級づくりにおける集団活動の役割を考えたとき,このようなグループの行動に問題意識を持ち,正しい方向づけをする担任の働きかけはとても大切なことです。
中学年では,自然発生的な遊びを中心にしたグループの構成が特質ですから,グループで行動すること自体は,子どもの発達状況から考えて正常な姿なのです。でも時として,先生に認められない,子ども同士の関係などの理由から学級全体から離反した行動になることもあります。
問題グループの助言・援助にとどまらず,この期の子どもたちの特質と問題グループの持つ活動性を生かして,小集団から学級集団へと,所属感・連帯感を高め,よりよい学級づくりをすすめることです。
まず,学級の子どもたちの実態を十分掌握することが必要です。一人一人の能力や特性,学級内における友達関係や小集団の勢力関係,さらに,問題グループの構成要因(リーダー・不満の原因)問題行動をおこす背景など,学級内の人間関係を正しくとらえるようにしてみましょう。
つぎは,問題グループに対する担任の対応のしかたが重要です。グループ構成員の欲求や個性の承認,よい行動の賞賛,活躍できる場や機会の設定,具体場面での助言・指導など,常に人間的あたたかさと共感的な態度で接し,子どもたちの心情にうったえるように心がけてください。
なお,学級集団の維持発展には,共通な目的意識を育てることが大切です。学級の子どもたちの願いを,学級のめあて,学級の歌,学級のしるしなどに取り入れ,子どもの発想を大事にした活気のある明るい学級づくりを期待します。

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