親と教師の教育相談室-185/201page

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182.合科的指導をする理由は
【問い】小学校1年生の授業を参観していたら,1時間の授業の中で,歌を歌ったり,絵をかいたり,木の葉の数を数えたりして楽しそうに勉強していました。何の教科の授業だかわからなかったので先生におたずねして「合科的指導」というだのと知りました。合科的指導をするわけを教えてください。

【答え】教科には,各教科それぞれの目標があります。その目標を一層効果的に達成させるために,いくつかの教科の関連する内容を組み合わせ,子供の発達の程度に応じて計画的に指導することが合科的指導だと簡単にいっています。参観された授業の詳しい内容はわかりませんが,算数(木の葉の数を数える),図画工作(絵をかく)の教科を組み合わせた合科的指導をしていたものと思います。
小学校低学年ごろの子供はきわめて活動的,行動的です。体を動かしたり,物にさわったり,遊んだりする活動の中から,ものに気づいていくといわれています。また,感覚・思考・行動が未分化なため学習も遊びも一体となった活動の中で成長していくともいわれています。
幼稚園では,健康・社会・自然・言語・音楽リズム・絵画製作という6つの領域をうまく混ぜ合わせて教育しています。ところが,小学校に入学すると急に教科ごとに授業をすることになり,活動的で未分化な子供にとっては,負担が重くなります。
また,教育課程審議会の答申の中で,合科的指導を今まで以上に推進する必要があると強調しています。
小学校低学年の合科的指導については各学校でも積極的に行われています。

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