親と教師の教育相談室-198/201page

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195.「母原病」とは
【問い】最近「母原病」ということばを聞きますがどのようなことでしょうか。

【答え】新聞・テレビなどで家庭教育のあり方や育て方のことが何かととりざたされているなかで,お母さんとしても日々の育児などでお悩みも多いかと思います。
さて,お尋ねの「母原病」ということは,久徳クリニック院長の久徳氏たちが「母親が原因の病気」という意味で「母原病」といったものです。「、親と子の極度の対話不足がことば遅れになった」という例の場合,その原因は,子どもがことばを身につける大切な時期に,親からの話しかけもなく,あやされもせずに育てられてきたためであるといっています。また「子どもを食欲不振にさせた母親」の場合は,食事のとき異常なほどにガミガミいったり,しかったりした結果,子どもは食事に対する拒否反応が強くなり,食事をしなくなってしまったという事例です。このほかにも「ぜんそくの原因が20年前の母子関係にあった」という事例もあるようです。いずれも,病気といっても主として心の病であるといっております。そして,その原因は母親の育児感情や育て方にあるということを強調しているわけです。
心の病の要因はほかにもあると思いますが母親の働きかけの失敗が,このような病気の原因になっているという考え方が注目されております。日ごろ,子どもに接する機会の多いお母さんの対応の仕方を工夫して,心の病の原因を作らないようにしたいものです。

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