理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-015/139page
[その2] 摩擦角を利用する方法
(1)方法
1)斜面上に木片Rをのせ,輪軸Q を静かに回転させることにより,傾斜をしだいに大きくしていく。
2)ちょうどすべりだすときの傾斜角θの正接が,静止摩擦係数μである。
OA を 50cm とすると, μ=tanθ=l /50 ,したがって, μ=2 l/100 で求められる。
図5
(2)結果と考察
1)斜面上の物体にはたらく力から,静止摩擦係数が摩擦角θの正接で表されることを証明せよ。
2)斜面上にガラス板をのせたり,ガラス板に油をぬって同様に測定し,それぞれの静止摩擦係数を求め,それのもつ意味を考える。
図6
\回 1 2 3 4 5 平均 l 27.5 26.8 26.3 27.0 27.4 2l/100 0.55 0.54 0.53 0.54 0.55 0.54
<研究> 一様にざらざらした斜面に,下図のように直方体状の物体(密度および接触面は均一)が,斜面との間に働く摩擦力によって,すべりおちずに静止している。この物体にはどんな力が働いているか,物体と斜面との間に働く摩擦力と,物体に働く重力とが図のようにあらわされるとするとき,そのほかこの物体に働く力があれば,図のなかに書き入れよ。