理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-024/139page
2)考察と留意点
ア.水の沸点の測定を通して,正しい温度計の使い方を考えさせる。
(ア)温度計は示度の部分まで,被検物質の温度と同じにしたときに正しい示度を示すこと。それ以外の場合には温度計の補正が必要であることに気付かせ,文献により温度計の温度補正のしかたについて学習させる。
(イ)温度計には器差のあることに気付かせる。
(ウ)物質の沸点を正確に測定する方法を考察させる。(直火で加熱すると液が過熱されることがあることや,液の下方では大気圧より圧力が高くなっていることに気付かせる)
(エ)液体の沸騰する温度は大気圧によって異なることに気付かせ,大気圧と沸点の関係を調べさせる。
(3)融点測定の実験方法
図2 図3
0℃の目盛のところまで氷でおおう
1)図2のように大型のろうとに砕いた氷を入れる。
標準温度計 温度計 1 温度計 2 融点 0.0℃ 0.2℃ 0.1℃ 氷点 −0.1 0.1 0.0 2)温度計の0℃の目盛りのところまで氷がくるように温度計を差し込んで5分間放置した後,温度計を読む。
3)この実験を標準温度計と他のいくつかの温度計について試みる。
4) 1) 2) 3)の実験が終った後,試験管に 5ml 位の水を入れ,寒剤で冷却して,氷点が何度になるか実験する。
※ 1)では大型ろうとの代りに図3のビーカーを用いてもよい。
(4)融点測定の実験結果と考察
1)測定結果
2)温度計に器差のあることを考察させる。
3)この実験を行う場合,冷凍庫からだしたばかりの氷は不適である理由を考察させる。
〔実験2〕 氷の比重を測定する。
(1)実験方法
1)200mlのメスシリンダーが丁度入るように,発泡スチロールをえぐり,メスシリンダーを発泡スチロールで被う。