理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-029/139page
素カリウム 46.14g を無炭酸の純水に溶解して 1l とする。これを数時間静置して析出した沈でんをろ別し,原液とする。次に,原液 400ml に無炭酸精製水を加えて 2l とし,これを緩衝液とする。
(イ)クロム酸カリウム・重クロム酸カリウム溶液の調製
クロム酸カリウム 4.65g ,重クロム酸カリウム 1.55g をメスフラスコ 1l にとり,緩衝液に溶かして 1l とする。この溶液は密栓をした後,冷暗所に保存し,沈でん物を生じたときは,ガラスろ過器(G3)でろ過する。
(ウ)残留塩素標準比色列の調製
表1にしたがって,クロム酸カリウム,重クロム酸カリウム溶液と緩衝溶液を混合する。
表―1 残留塩素標準比色列
塩素 (ppm) クロム酸カリウム・重クロ ム酸カリウム溶液(ml) 緩衝液 (ml) 塩素 (ppm) クロム酸カリウム・重クロ ム酸カリウム溶液(ml) 緩衝液 (ml) 0.01
0.02
0.05
0.07
0.10
0.15
0.20
0.25
0.30
0.350.1
0.2
0.5
0.7
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.599.9
99.8
99.5
99.3
99.0
98.5
98.0
97.5
97.0
96.50.40
0.45
0.50
0.60
0.70
0.80
0.90
1.00
1.54.0
4.5
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0
15.096.0
95.5
95.0
94.0
93.0
92.0
91.0
90.0
85.0ウ比色管による定量
(ア)遊離残留塩素の測定
オルトトリジン溶液 0.5ml を比色管にとり,検水を加えて 10ml とした後,よく混合し,残留塩素の標準比色列の色相と比較する。
(イ)残留塩素
上記の方法で発色させた溶液を,20℃で5分間放置した後,再び比色する。
(ウ)結合残留塩素
残留塩素から,遊離残留塩素を差し引いたものを結合残留塩素とする。
エ.光電比色計による定量
(ア)それぞれの濃度に調製した標準比色列の溶液を波長 436nm のところで比色し,透過率を記録する。
(イ)次に換算表を用いて,透過率を吸光度に換算し,検量線を作成する。
(ウ)比色管による定量の場合と同じように,オルトトリジン溶液と検水を混合させ,透過率を測定し吸光度に換算した後,検量線を用いて検水中の残留塩素の濃度を決定する。
〔実験2〕 学校内の水道中の残留塩素の定量
(1)実験方法
水道水を5〜10分間放流した後,比色管に 0.5ml のオルトトリジン溶液をとり,全量が 10ml になるように検水を加えて発色させ,残留塩素を定量する。
学校のいろいろの場所の給水栓から放流される水について測定する。測定は一回だけでなく一定の期