理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-032/139page

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 2)実験の結果の例と考察

  ア 晴れの日と曇りの日の塩素の減少量をグラフで示す。
  イ 結果と考察
    アのグラフから,晴れの日と曇の日では塩素の減少量がかなり違うことがわかる。この実験は,塩素の減少量が,季節や1日のうちの測定時間帯すなわち,太陽高度とどのように関係しているかを調べる実験へと発展させることができる。


晴れの日と曇りの日の塩素の減少量

曇りの日(10月19日13時より測定開始)
晴れの日(10月18日13時より測定開始)

〔実験4〕 プール中の残留塩素の保持

(1)実験方法

  快晴及び曇天のときのプール中の残留塩素の濃度を15分ごとに測定する。また,測定開始の時間を 10:00,15:00 に分けて行い,太陽高度と塩素の残留性についても調べる。

(2)実験結果の例と考察

 1)日本公衛誌1960年7.21小瀬洋喜による測定結果は下のグラフのようになる。この結果から,プール中の残留塩素を一定の基準に維持する場合は,どのようなことに注意しなければならないかを考察させる。
 2)測定した残留塩素の濃度がプール水の水質基準(文部省)に合っているかどうか確認する。
 ※ プール水の水質基準(文部省)
 遊離塩素は,プール内の対角線上3点を選び,表面および中層の水について測定する。その結果, 0.4PPM (結合塩素の場合は 1.0PPM )以上でなければならない。また, 1PPM 以下であることが望ましい。


プール中の残留塩素の保持

(小野洋喜,日本公衛誌:7.21(1960)


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