理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-056/139page
(2)太陽高度・水平日射量・気温・水温・湿度の測定(図7)
a 測定と結果
1時間ごとに,太陽高度・気温・水温・湿度を読み記録する。また,水平日射量は日射計を太陽方向に向け,水平に置き,1分ごとの水温を5分間測定し,水平日射量を求める。
b 考察
1)晴天の日の太陽高度と水平日射量は比例関係にある。
2)水平日射量は太陽の南中時に最高値を示す。
3)最高気温,最高水温の起時は13時〜14時まで,水平日射量の最大値の時刻の1〜2時間後に現われる。
4)水容器内の水温の変化と気温の変化傾向は同じで,9時より13時までは上昇傾向を手示し,13時を頂点に以後下降傾向となる。
5)13時を頂点にして,水温,気温が下降し始めるのは,地表に入射するエネルギーより地表から放出されるエネルギーが大きい状態になったことが推論できる。
(3)水の蒸発量の測定
a 測定と結果
口径9cm のシャーレに半分ほど水を入れ全体の質量を測った後,9時から16時まで露場に置く,その後,再び全質量を測り水の蒸発量を求める。
b 考察
1)日中,7時間の水の蒸発量は20.7gで,水面1cm2 あたり 0.34g に相当する。
2)また,水面 1cm2 あたり 183.6cal の気化熱が消費されている。
3)11時から13時にかけて,水温の上昇がにぶっているのは,空気中の相対湿度の減少にともなう地表面や水面からの水の蒸発が関係していることを推論する。
図6
ア,太陽の高さ イ,地温 ウ,気温
1982.4.26 県教育センター露場
図7
1982.8.11
県教育センター露場