理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-091/139page
図2 小名浜における光化学スモッグ発生のようす
(1.目がチカチカした。 2.目に痛みを感じた。 3.のどに痛みを感じた。 4.息をするのが苦しい。 12〜13 発生時刻)
(湯本高等学校地学部原図)
図3 三崎公園から観察した小名浜工場群の煙の日変化(正午から2時間ごとの記録)
(湯本高等学校地学部原図)
図3は,小名浜臨海工場地帯の煙突の煙のようすを,その東にある岬から24時間継続して観察した例であるが,これから海陸風の消長や逆転層形成のようすなどを考えることが可能である。
〔実習2〕 季節風・卓越風などを調べる。
(1)方法
次の諸現象などの観察をおこない,その結果をもとにしてその地域の季節風や卓越風の方向を読みとる。
・空中写真などを手がかりとして防風林や屋敷森の分布を調べる。
・偏形樹の形を調べる。
・雪囲いなどを作る位置を調べる。
(2)結果・考察
図4は,猪苗代湖東岸地域の空中写真を拡大し,それをもとにして防風林や屋敷森の分布を図示したものである。
この図から,この地方では西方からの強い季節風の影響を受けていることを読みとることもできる。
また海岸や山地(特に尾根の部分)などでみられる偏形樹,あるいは枯れ草の倒れている方向などから,季節風の風の主方向を読み取ることができる。
これらの風が人間生活をどう変化させたか,あるいは人間がそれをどう利用しているか調べるのもよい。
図4 防風林の分布(湖南高等学校科学部原図)