理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-119/139page

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   (イ)電量計の下方の活栓を開き,電解装置と直列につないだ後,電源に接続して電気分解を行う。
   (ウ)電量計の液面が20cm下降したら,電気分解を中止し,電解生成物の量を記録する。
   (エ)次に,電極を面積の小さい白金線電極にとりかえて,同様に実験する。
   (オ)ホフマンの電解装置の電解液を0.5M硫酸に入れ替えて同様に実験する。
    ※ 以上の実験はいずれも同じ実験を3回行い3回の平均を実験値とする。
  イ 実験結果の例
   (ア)電極の面積
電極の種類 陽極 陰極
白金ハク 20.7ml 10.5ml
白金線 20.5ml 10.3ml

   (イ)電解液の濃度(白金線電極使用)
電解液の濃度 陽極 陰極
0.5MH2SO4 20.5ml 10.1ml
2MH2SO4 20.5ml 10.3ml

  ウ 考察と留意点
   (ア)実験結果から,電解生成物の量は,電極の大きさや電解液の濃度に関係なく,流れた電気量によって決まることが確認できる。
   (イ)実験を行う際,次のことに留意する必要がある。
    ア)いずれの場合も,電解時の電流を多くしない。
    イ)予備実験を行い,電解液に酸素や水素を十分溶解させてから検証実験を行う。
    ウ)電量計の液面の高さがほぼ同じ高さから20cm下降するまでの量を測定する。
 4)自作の電量計を用いた電気分解第一法則の検証
  ア 実験方法
   (ア)約20cmの銅線をよくみがいて,ら線状にしたものを二本用意し,そのうち陰極に使用する電極の質量を正確に秤量する。
   (イ)銅電極を10%硫酸銅に入れて,自作の電量計に直列に接続し,電気分解を行う。電量計の液面の高さが5cm下降したら電解を中止し,陰極側の銅線をとりだし,純水の中に数回出し入れをして洗浄する。
   (ウ)洗浄後,ドライヤーなどで乾燥させた後秤量する。
   (エ)この実験を電量計の液面の高さを,10cm,15cm,20cmと変化させて行う。
  イ 実験結果の例

電量計の目盛 電極の質量増加
5cm 12mg
10cm 22mg
15cm 32mg
10cm 45mg

実験結果の例

  ウ 実験上の留意点
   ○電流密度を大きくすると,銅の付着があらくなり,実験結果にばらつきが見られるので電圧を低くして,電解を行う。


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