先端技術をとり入れた理科(物理領域)に関する教材・教具-005/47page

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子を人間と置きかえて、世界の各界にチャレンジできる人材養成を!と言いたいのである。
 これまで述べたことがらから、育つための最小のエネルギーチャージを持つ児童生徒を、何によって加速するか、が大切である。教師主導ならば指導法であるという答えが出るかも知れない。しかし、学習させる内容の与え方のみでは本物の学習にはなり得ず、教師以上の人物には育て得ない。本物の教師には、最低レベルの児童生徒でも自分以上のものにする、という意気込みと指導行為がある。そして、それを成就させるには、教科のもつ領域に精通し教材化する力がある。これが加速するはたらきをもつ電極にあたる。リニアックには多くの円筒状電極があり、電極間で加速させる構造をもっている。
 最初の電極は、教科のもつ認知的・技能的な「学習項目、学習内容」の位置づけであり、それを効果的に成立させ得る「教材・教具」の提示でもある。次の電極は「教師の指導方法」や「教育的姿勢」となる。これが交互に一直線上に並び、目標に到達させるよう加速が行われる。また、言い方を変えるならば、学習項目・学習内容はあらかじめ定めたものであり、教材・教具はそれを達成させるために教師が用意するものである。従って、授業前に準備された静的電極であると言える。次の電極は、生徒の実態に応じて種々の学習指導が考えられたり、教師の人格のすべてを効果的に生かしこむ電極で、教師自身が相手の変化に対応し行動する動的電極であるといえる。
この学習系統は児童生徒全員を学習到達目標に向かって到達させる構造であり、習熟の程度に巾がでては、後の学習が不成立に終わる最も基礎的な段階を示した。また、学習指導形態の面から考えると、一斉指導の場合のとらえ方ともいえる。註10

〔思考レベル〕
「学習指導の方法」「教師の姿勢」
リニアック型学習理論モデル


「学習項目・内容」「教材・教具」
〔体験レベル〕

リニアック型学習理論モデル
 ◎リニアック型学習理論モデル交番電場は学習の位置を示し、Gが負の範囲では教材による加速〔経験レベル〕を表す。
   Gが正になるときはAが負で加速され、教師によって、思考が更に増大される加速電極系〔思考レベル〕を表す。
 ◎電極間は加速される場(相互作用をおこす空間)を表し、装置全体は学習の場全体を表す。


(2)サイクロトロン型学習理論

 これは学習者の基礎的な学力が、リニアック型学習理論で示したチャージのごとく、低レベルから中レベルのエネルギーに育った場合に効果がある。
 しかも、サイクロトロン型学習理論は、習熟の程度に差がある場合、同一な学習内容でもそれぞれ個に応じた学習が可能であることを示している。
 前述のリニアックの電極と異なり、ここではローマ字のD形で「ディ」と呼び、学習の場を表す。


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