先端技術をとり入れた理科(物理領域)に関する教材・教具-006/47page

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ここの電極は「学習項目・内容」や「教材・教具」を「経験レベル」と「思考レベル」の二つに分けてある。
 ここで、学習が加速され、円形軌道を進むために教師のマネージメントが磁束の大きさとして与えられることになる。磁束は全粒子に等しく与えられても、、粒子のチャージが異なるので回転半径も異なり、それなりにエネルギーの増大が図れるということになる。これがマルチ構造電極のはたらきである。

学習意欲を高めるた視点学習意欲を高めるた視点


サイクロトロン型学習理論モデルサイクロトロン型学習理論モデル


 マネージメントはエネルギーの増大を効果的に果す役割を持っていても、直接エネルギーの増加を促す役割のないことがわかる。これは先に挙げた註2の実践から分析し、得た結論であった。
 これは、設定された時間内に学習すべき項目・内容は同じ(サイクロトロン内の角速度は一定)であっても、学習の深まりの程度に応じて、それぞれの目標系列(A.B.C系列)で到達させるという構造である。学習の深まりは回転半径で示され、A系列は学習の習熟度の高いグループの系列であり、C系列はその逆で半径が小さい。
 C系列でも時間をかけ、加速させることができればA系列の到達点まで行けることを示した。
 筆者は、学習のレディネスや学習能力・習熟度などの多様化に対応するための実践から、一斉授業の展開の中においても、生徒を主体的にそれぞれの目標に到達させ得る意欲をもたせることが可能であると考えた。これが分岐型学習指導形態である。
 さて、このモデルの「学習項目、内容」や「教材・教具」で加速ができなかったらどうなるだろうか。学習について行けなければ失速し「ディ」の間に落ちこむことになる。これは「落ちこぼれ」ではなく「落ちこぼし」である。なぜならば、教師が生徒を加速させるための適切且つ効果的な教材・教具を用意しなかったからだと言える。また、教師が必要なマネージメントをおこたった場合には、回転半径が大きくなり「ディ」外に飛び出してしまう。これもまた学習の場から「落ちこぼし」たのである。マネージメントが適切に機能していて「ディ」外に飛び出したものは、到達目標


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