平成9年度学力到達度調査研究-056/62page

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師や友達に話したりなどのインタラクションの中で,「通じること」を前提にして積極的なコミュニケーションを図らせながら,答え方や「発音,語のアクセント,文の音調,文の区切り,文の強勢」などを意識させる場面を織り交ぜ,正確な理解を目指したい。その際,指導すべき項目を精選し,計画的な指導を図りたい。

また,下のように,質問されたことに答えた後,一言付け加える練習は,表現力の育成につながるとともに,「話すこと」への積極的な態度も育成できる。さらに,because, and, butなどを使って,補足したり,話題を広げたり,転換したりすれば,コミュニケーションを続ける能力の育成にもつながる。その際,well, let me seeなどの間合いを取る表現を教えておくとよい。

【例1】 T:Do you practice tennis?

     S:Yes, I do. I practice after school.

【例2】 T:Do you like English?

    S:Yes, I do. Because learning about foreing countries is very interesting.

? 「書くこと」の指導

ア 小問例 ( )内の数字は全国比。平成7年度,平成9年度の順。

1 次の文を正しい英文にするには,( )の中にどのような語を入れればよいですか。{ }内の語を1つ選びなさい。

My father speaks English very (  ).

{ア we11 イ good ウ much 工 many} (79,79)

2 次の日本文の意味を表す英文になるように,{ }内の語を1つ選びなさい。

あなたの写真を見せてください。

{ア Show イ See ウ Look 工 Watch} me your picture. (60,67)

3 次の日本文に合うように,{ }内の語を並べ換えて英文を作りなさい。

わたしは冬より夏が好きです。

1 {ア better イ summer ウ winter 工 than オ like} (68,77)

イ 考察

この問題に関連して調査した【資料2】によると,小問1においては,誤答の大部分は,「うまい」="good"という連想のためと,文末にしばしば現れる"very much"との意味の違いがわからないための誤答であると考えられる。小問2においては,「アルバム」→「見る」="look"という連想からと思われる誤答が多いが,"show+間接目的語+直接目的語"の文型が身に付いていないことも考えられる。小問3では,誤答の半数以上は,"better than"の部分は押さえているが,その前後の語の位置が混乱していることによる誤答であり,残りは,"better than"の使い方や文型が十分理解されていないための誤答である。

いずれの問題も,日本語と英語の語句の表す意味が「うまい」="good"のように1対1に対応しないことや,日本語と英語では語順が違うことの理解が不十分なための誤答であり,語の使い方の違いや文型がよく理解されていないことがわかる。


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