平成9年度学力到達度調査研究-059/62page
3 まとめ
1 成果
(1) 本県の児童生徒の学力の到達状況が明らかになった。
1) 今回調査したすべての教科において,全国比平均が上昇し,学力が向上しているものと考えられる。(右表参照)
大領域項目における全国比平均一覧
学年・教科 平成7年度 平成9年度 差 小学校5年 国語 97.5 100.0 +2.5 算数 92.8 96.5 +3.7 中学校2年 国語 91.3 91.8 +0.5 数学 89.0 91.0 +2.0 英語 95.0 95.3 +0.3
2) 小学校5年は,中学校2年に比べ,上昇率が大きかった。
3) 前回の調査では,どの教科も全国平均の水準より低かったが,今回の調査では,小学校5年国語が全国平均の水準に達した。また,小学校5年算数,中学校2年英語は,全国水準に比較的近い。しかし,中学校2年国語,数学は,全国平均の水準となお隔たりがある。
(2) 成績分布の特徴や推移について明らかになった。
○ 小学校5年
国語:前回より4,5段階が増加し,中位から中位の上の層に厚みがある。(P.7)
算数:前回より上位層へ移行しているが,正規分布と比べ2段階が多く4段階が少ない。(P.17)
○ 中学校2年
国語:前回と大きな変化はなく,正規分布と比べ2段階が多く,4,5段階が少ない。(P.27)
数学:前回より2段階は少なくなったものの,依然として下位層に厚い分布である。(P.37)
英語:前回と大きな変化はなく,正規分布と比べ3段階が少ないが,その分を2,4段階が分け合っている。(P.49)
(3) 前回調査と併せてみることで,各教科ごとに,本県の学力到達状況の課題が,より具体的に把握できた。その課題の解決のため,「授業改善に向けて」として,指導例を提示することができた。