実践のための学校教育相談ハンドブック-005/083page

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 2 いつでも,どこでも,だれでも

学校における教育相談は,「いつでも,どこでも,だれでも」の考え方が基本です。「すべての教師が,すべての児童生徒に,あらゆる場面で」という姿勢で行うものです。それぞれの学校,それぞれの教師の創意工夫を生かして,教育相談を行いたいものです。

意図的に接触の機会をとらえて声をかけ,話をしてみてはいかがですか。

【ベランダ面接】

○ お昼休みのベランダです。K子(中2)が一人で落ち込んだ様子でいます。先生方はどのように応答しますか?
ベランダ面接 <応答例>
 T先生;「どうしたの。元気がないようだけど。」
  * 生徒の変化(サイン)に気付いて,気になっているとの気持ちを表現。
 K 子;「……」
 T先生;「何か心配や悩みでもあるの。」
  * 生徒の気持ちに寄り添い,悩みを聴いてあげたいという姿勢。
 K 子;「…(静かにうなずく)」
 T先生;「そう。じゃ,放課後に話を聴かせてもらってもいいかな。」
       ・
       ・
◇ 廊下・登下校・係活動中など接触の機会をとらえ,どこででもできます。

ふだんの授業や学級経営,忘れ物から遅刻の指導まで,児童生徒との日常のやりとりすべてが,そのまま教育相談の場と機会になります。常に,一人一人に対するかかわりを大切にし,児童生徒の変化(サイン)をとらえられる教師,いつでも児童生徒が見える教師でいたいものです。


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