実践のための学校教育相談ハンドブック-006/083page

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 3 どうする教育相談の実際

(1) 進め方の基本は

説教的傾聴(アクティブ・リスニング)積極的傾聴(アクティブ・リスニング)
教育相談を進める上でもっとも大切なことは,児童生徒の話に「耳と心を傾けて,能動的に聴くこと」です。「聴くこと」は決して受け身の対応ではありません。どんな理由があり,どのような悩みをかかえているのかと,背後にある気持ちを考えながら聴き,そのことが相手に伝わるような聴く姿勢を「積極的傾聴」(アクティブ・リスニング)と言います。
これを続けていくと,児童生徒は「話を聴いてもらっているんだな」「もっと話をしたいなあ」という気持ちになってきます。それと同時に,話すことによって気持ちも楽になり,より深く自分を見つめることができるようになります。

教師は,どちらかというと一方的に話しがちです。日ごろから児童生徒の話に耳を傾けることを意識し,心がけたいものです。

@ どんな面接をしますか

〜 受け入れましょう 〜  《受容》

まず,児童生徒の話に対して,批判や批評などせずに,ひたすら聴くことです。
「うんうん」・「なるほど」・「そうなの」
などの言葉かけやうなずき,顔を見つめる,身を乗り出すといった傾聴する態度によって,児童生徒は一層安心して自由に話すことができ,言葉が引き出されます。また,話を聴いてもらえたことで,児童生徒は教師に受け入れられたと感じ,信頼感も生まれます。

〜 繰り返しましょう 〜  《繰り返し》

話の内容を確認し,話を促進させるため,ポイントとなる言葉や,最後に話した言葉をとらえて児童生徒に返します。


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